高学歴は過大評価されるという悩み〜さんまVS東大生を見て共感〜
先週の日曜日さんまと東大生のトーク番組で東大生の悩みがランキング形式で紹介されてたんだけど、その一つに「やたらと過大評価される」という悩みがあった。
「トイレ掃除のバイトを初めた時、先輩に『東大生なんだからもっと効率的にやれ』と言われた」
と1人の東大生が過大評価されて嫌だったエピソードを語っていた。
自分も東大とまでは言わないがそれなりの学歴の持ち主で、実はその類いの悩みに直面したことがあった。
東大生なんだから・・・
早稲田生なんだから・・・
慶大生なんだから・・・
って結構ありがちなのかな?
僕は大学時代初めてのバイトが飲食店だったんだけど、食器洗いをしてて
「○○生なんだから効率的に洗え」
と入ってすぐに言われた。
かなりカチンと来たよね。
確かに英語や数学は受験で死ぬほど勉強したし、人より効率的な勉強方法を自ら考えて実行したけど、勉強の効率化と食器洗いの効率化は全くといって良いほど関係ない。
もちろん1ヶ月、2ヶ月働いてたらそれなりに効率化を考えることも出来るけど、飲食店ど素人の人に直ぐ自分で考えて効率化せよと言われても無理な話。
終いには「あー学歴と仕事出来る出来ないってリンクしないんだね」と言われて、もうプライドズタボロ。
「それを今気づくな!学歴と食器洗いがリンクするわけないだろ」と憤りを感じた。
まだ大学1年で未熟だった自分は、その先輩と喧嘩して半年ぐらいでそのバイトを辞めました。
その後、また違う飲食店でバイトを初めた。
その時の教育係の先輩が出会ってすぐ
「学歴が高いだろうが関係ないから。一から鍛えていくから宜しく」
と言ってきた。
初めから学歴云々を見ず、素人として僕を見てくれたのでメッチャ安心した。
それからその人は一から飲食店での仕事を丁寧教えてくれた。
誰かを過大評価も過小評価もせず、1人1人のアルバイトスタッフの面倒を平等に見ていた。
ある時その先輩はこんなことを言っていた。
「俺が教える奴は皆仕事が出来るようになる!」
一見ただの自画自賛な発言だと思うかもしれないけど、このプライドって仕事環境において非常に大事だと思う。
「俺こんな成績残してたんだぜ!俺は仕事ができる!おまえはダメだな!」
という自慢話をしながらダメだししてくる先輩は何処にでもいると思う。
もちろん、僕の2つ目のバイト先の先輩からもその種の自慢話、ダメだしを聞いたことがある。
ただ、
「そんな俺が教育したらどんな人でも育つ」
とまで言う人は26年間生きてこの人しかいなかった。
実際に、その人が教育係をしていた1年間は、職場のチームワークも良く売上げは常に目標達成していた。
先輩が人事移動で違う店舗行った後、教育係は別の人に変わった。
New教育係は出来る人だけを好んで、出来ない奴というかど不器用な人はすぐに排除していった。
それからはというと、どこかしらチームワークの歯車が噛み合なくなって、売上は右肩下がり。
僕も就活を契機に辞め、気づいたらその店は閉店していた。
さて、ここまで僕の体験談を話してきたわけですが、結局何が言いたいかというと、管理する立場の人には広い器量が必要だということ。
「うわ!東大生が新しいバイトに入ってきた!俺何教えれば良いんだろ・・」
という構えになってしまう人は、自分の力量にプライドを持ててない劣等感の塊であること。
そういう人ほど、その高学歴大学生の仕事に穴を見つけると直につけ込んでくる。
「もっと東大生なんだから効率良くトイレ掃除しろ」
ってね。
本当にプライドを持っている人は、
「へぇー東大生なんだーすごいね!俺なんて中卒だよ!でもこの業界なら君には負けないからね」
というスタンスで来る。
どんなにその仕事に関する飲み込みが悪いアルバイトがいても、そういった謙虚な姿勢とプライドを持った人は上手く教えてくれる。
(「どんな奴でも育てられる!」とまで言いきる人は滅多にいないけど・・w)
もっともっとそういった人が増えれば、チームワークが良い会社がもっと増えるだろう。
さらに言えば、日本だからこそこの姿勢を持った教育者が必要だと思う。
だって、日本は大学卒業してヨーイドンで新卒入社した企業色に染められ始まるから。
どんなに大学で専門知識を付けたとしても、意味不明な人事で無駄な物とされる。
にも関わらず、各企業のやり方やルール、慣習の専門家でもある教育者は、それらに関しては素人でもある東大生、早慶生をあたかもスーパーマンかのように過大評価をする。
まぁそもそも大学で付けた専門知識を仕事でも利用出来る環境がそろっていれば良いんだけどね・・
それが無理だからこそ、日本企業の教育者は学歴に捕われず、全ての新入社員をビギナーとして扱えるぐらいの器量を持つべきだと思う。
また同時に、将来自分が何かを教える立場になる機会があったとしたら、常に謙虚な姿勢で且つ自分にプライドを持って、新人くんに接して行きたい!
そんなことを考える今日この頃です。